「モルフォ蝶」

古臭い街並み 蝶のように
蜜を探しては死んでいく

どこにでも居る 人のふりをして
脆い‘それ”を 泣きながら殺める

サディズムな天使は満面な笑み
青く光る羽
標本の中はグロテスクな夢

飾ってみましょう
眺めてみましょう
痛みなどありません

共棲するエゴイストに
僕の声は聞こえない

ストロボの閃光が 刹那に捕らえた影

‘オマエに何ができる?”

‘アルカロイド無しでは生きられないのだろう?”

目の前に在るのに届かない
(空は遠すぎる… 遠すぎるよ…)

この命にも重さは在るか?
慈愛の死神よ 殺戮の天使よ
欲しければ持って行け

それと引き換えに
オマエの羽を置いて行け。






モルフォ蝶の写真 = From‘n9ne”  N9NE's Photo 

詩 「モルフォ蝶」 = From‘cuts”